2010年3月14日日曜日

夏への扉(The Door Into Summer)

SFをUPするのに、どれを最初にするか迷っていましたが、猫がらみで、これにしました。
『巨匠の名作!』と言われるものなので、「ベタかなぁ~」とも思ったのですが・・・

冬が来るとピート(猫の名)は人間用のドアをあけてみせろと、ぼくにうるさくまとわりつく。
彼は、その人間用のドアの、少なくともどれか一つが、夏に通じていると固い信念を持っていたのである。・・・

この文章がたまりません。

いわゆる“時間もの”(タイムトラベルもの)ですが、なんとも人間くさい物語です。

冷凍睡眠(コールドスリープ)、仮死生存状態(ハイポターミア)、文化女中器(ハイヤード・ガール)、計算済みの危険(カルカレーテッド・リスク)などなどのカタカナの振り仮名に、読んだ当時はしびれたものでした。

これから『SFでも読んでみようかなぁ~』という方には、短編から読まれることをお勧めしてますが、『がっつり長編から』というチャレンジ精神のある方には、お勧めします。

著  者:ロバート・A・ハインライン
訳  者:福島 正実
発行所:株式会社 早川書房
    (ハヤカワ文庫 SF345)
1979年5月31日発行

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